【プロフィール】※2020年12月17日現在
職業:声優
第14回(2020年)声優アワード「新人女優賞」受賞
■代表作品
ぼくたちは勉強ができない(小美浪あすみ)
たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語
(セレン・ヘムアエン)など
昨年より日本に本格的に上陸した「マーダーミステリー」は、一般層の広がりと同じくして、芸能人や著名人の間でもたくさん楽しまれている。そこで、今回は昨年より、ディアシュピールにて公演型作品やパッケージ作品、更に、テストプレイから先だって行われた「新作マーダーミステリー大賞」の選考会まで積極的に参加している声優・朝日奈丸佳さんに、マーダーミステリーの魅力などお聞きし、お送りする。
――今回は「マーダーミステリー」のアドベントカレンダーの企画ということで、マーダーミステリーを初期から遊んでいる朝日奈さんにインタビュー形式で色々聞きたいと思います。よろしくおねがいします。
はい、よろしくお願いします。
――まず、はじめに、最初に遊んだマーダーミステリーはどの作品だったでしょうか。
最初は、「約束の場所へ」でしょうか?
去年の6月くらいにディアシュピールで遊びました。担当したキャラは双子の姉の「夏希」だったかな?元々、謎解きや脱出ゲームが好きで、その繋がりで「流行りそうな面白いゲームがあるよ」というお誘いを受けて体験したと記憶しています。人間関係が交錯していて、みんなが「あの人、犯人だよね」と言っている中、私はキャラの心情に引き込まれていって疑うことが出来なくて……
――確かNON STYLEの井上さんがメチャメチャ疑われていました
そうです、それです(笑)
なんとなく思い出してきました。
キャラに感情移入して楽しむマーダーミステリーの良い部分が、推理には裏目に出てしまった感じでした。井上さんのキャラ(本人?)もあやしくて、結果には触れられませんが、最後すごく疑われていました。あれが最初でしたね。既に懐かしいです。
――昨年の6月ですと、まだそれほどマーダーミステリーの認知度も高くなくて、作品の選択肢も多くなかったと記憶しています。かなり早い時期から遊ばれているなと。その後、何作品くらい遊びましたか。
ディアシュピールで制作されたマーダーミステリーや、公演している作品は「消えたパンツと空飛ぶサカナ」以外全部やっています。「新作マーダーミステリー大賞」の審査時のプレイ会にも参加していますので、公演作品も含めて、20作品ちょっとでしょうか?
比率的にはテストプレイや、先行プレイなどが多めだと思います。パッケージ販売されているものをあまり遊べていないので、もっと沢山遊びたいです。来週やっと「何度だって青い月に火を灯した」を遊ぶ予定です。
――テストプレイにお付き合いいただくこと多いですよね。すいません(汗)色々プレイされている中で一番楽しかった作品を聞いても良いでしょうか。
もう、間違いなく「業火館殺人事件」です!
本当に楽しくて!記憶を消してもう一度やりたいです(笑)
担当したキャラは男性で「善村陸」でした。何が面白かったか語るとネタバレになってしまうのですが、こんなにスリルのあるゲームはなかったなと。事件を解決しなきゃいけないゲームなのに、みんながみんな抱えた秘密が重くて……私も隠し通すのに必死でドキドキでした。難しかったけど楽しかったです。
――業火館殺人事件は、特に上級者にお勧めされる作品なので、「一番楽しかった」となると、かなりマーダーミステリーの素質があったのかもしれませんね(笑)マーダーミステリーの醍醐味は、犯人と犯人を捜す役に分かれて遊ぶところにもあるかと思いますが、朝日奈さんは、どちらの役割で遊ばれるのが好きですか。
できれば犯人はやりたくないです(笑)
嘘が苦手というのもありますし、やっぱり推理がしたいですよね。上手く推理して、犯人を追い込んでいきたいです。
――嘘が苦手……なんとなく分かる気がします。朝日奈さんは、最終的に正直に情報を出しているイメージがありますね。「もー!」って言いながら(笑)では、犯人とかそういう事件に直接かかわる役回りではなく、傾向や性格付けなど、どんなキャラがやっていて楽しいですか。
「誰かの恋人」役かな?
プレイヤー中に自分のキャラと恋愛関係にあるキャラが居ると楽しい!って思いますね。その関係が秘密の関係で、プレイヤー間で「秘密ね」なんて話が出来ると最高に楽しいです。
――恋愛関係あるのが苦手って方もいますが、朝日奈さんは平気な方?
平気というか、好きですね。ドロドロしていて欲しい(笑)
「私たち内緒で付き合っているんだよね」なんて感じで、お互いに立場を共有したら、ちょっとリアルに距離を置いて密談も控えめにしてみたり。
そんなプレイングが、なぜでしょうね、すごく楽しいです!
――恋愛関係であるはずのキャラが、他のキャラとも付き合っているとかザラにありますが……
ありがちですよね!
結婚できると思ったら、あの子とも、あの子とも付き合っているとか言われたこともあって、すごくムカつきますし、そんな浮気されたら他のプレイヤーに言いふらしちゃいます(笑)
――それはかなり感情が入ってムカついていますね!それでも楽しい?
それでも楽しいです(笑)
あと、恋愛模様でプロポーズがある作品も好きですね。恥ずかしいのか、結構なげやりにプロポーズする方もいますが、私はちゃんとやりたいし、プロポーズミッション大好きです。
――なるほど、今後の作る作品には積極的にプロポーズを入れるようにします。
おねがいします!
――次に、マーダーミステリーを遊んでいて面白かったエピソードってありますか?
あまり具体的に言えませんが、新作マーダーミステリー大賞の選考会で、ところどころで言わなきゃいけないセリフのある作品があって……恐らく、ちょっとした笑いが取れるセリフとして描かれていて、私もちゃんと指示通りにセリフを言いましたが、セリフを言うたびに場がシーンとしてしまって(笑)すごく悲しかったのを覚えていますね。
――ああ、あれですね(笑)みんな「何やっているのだろう?」ってなっていました。
そうそう!
でも、「やらなきゃいけない」って書いてあるんですよ!だからやったのに、回りみんな冷めた目で私を見ていて……。「え?それ今必要?」って空気が伝わってきました(笑)
――「だって書いてあるし!」って主張していました(笑)
そうそうそう!
楽しかったですけどね!
みんなに「ハイハイ」って軽くあしらわれました(笑)
――いつも朝日奈さんは、とても楽しそうにプレイされるので、そういう空気も全体としてはとても楽しい雰囲気になっていたかと思います。ハマり役でした。色々遊んでみて、朝日奈さんとしては、マーダーミステリーの魅力はどんなところにあると思いますか。
役者をしているからかもしれませんが、やっぱり没入感ですかね。キャラ背景や役回りがしっかり描かれていて、15分、20分とシナリオを読み込む時間もたっぷりあるのでキャラに入り込めます。2時間程度の短い時間ですが、毎回違う人生を体験できるのはすごく面白いと思います。
――そういったロールプレイ的な部分が楽しいのはよくわかります。朝日奈さんは、同じようにロールプレイを楽しむゲームでTRPGもよく遊ぶと聞きました。TRPGとマーダーミステリーはやはり違いますか?
魅力は割と似ているところがあると思います。ただ、TRPGは自由度が高いのがひとつの魅力ですが、マーダーミステリーはTRPGに比べるとあらかじめ決まっていることが多いですね。ある程度決まった範囲で推理をしたり物語を追っていくので、初心者の方にはマーダーミステリーの方が遊びやすいかもしれませんね。演技も最低限でいいですし。
レールがある方が、走りやすいし、遊びやすいし、入り込みやすいと思います。
――なるほど、確かに少し設定が固まっているだけで、どのように立ち回ればよいか想像しやすく、初心者は入りやすいかもしれませんね。では、まだマーダーミステリーを遊んだことが無い方へ、遊ぶうえでのアドバイスと言いますか、何か一言あればお願いします。
特に一人で飛び込むのはハードルが高いなって感じている方もいるかも知れませんが、遊ぶ際には役を介しているので、初対面の方と同卓しても壁が無く、人見知りせずに遊べるんじゃないかなと思います。
プレイングも、本人同士のやり取りというよりは、役同士のやり取りになるので、恥ずかしがらず思いっきり入り込んで楽しんだ方がいいと思います。そうすると印象に残りやすいでしょうし、次に会ったとき「あ、あの方、あの役やっていた方だ」って感じで話も盛り上がります。2・3回同卓するときっと仲良くなれますね。
――そうやって仲良くなった方と、今度は一緒に違う作品を遊ぶなど、広がりがあるかもしれませんね。
あると思います。
他にも話したいことは沢山あるのですが、ネタバレになってしまいそうで、なかなか(笑)
作品ごとに良い部分とか伝えたいことが伝えられないってもどかしいですね。
とにかくマーダーミステリー楽しいので、遊んで欲しいです。
――ネタバレの扱いが本当に難しいですね。質問もどこまで聞いていいか探り探りです(笑)これ以上は、ネタバレにかかわりそうですので、この辺で終わりたいと思います。本日はありがとうございました。
ありがとうございました!
本当に偶然ですが、朝日奈丸佳さん、
本日、お誕生日です!
おめでとうございます!
インタビュー・文:かわぐちまさし